資料館 線路管理規程(1979年)

このページでは、『施設六法 保線関係主要規程集 (昭和54年8月25日現行)』に基づき1979年時点での線路管理規程を掲載しています。なお、別表中、「間」とすべき箇所が「。」となっている箇所があります。実際の規程で「。」という表記だった訳ではなく活版印刷で「間」の文字が足りなくなった関係ではないかと推察しますが、本ページでは原典通り「。」と表記しました。

このページに掲載している規程は、日本国有鉄道法63条及び著作権法13条の規定により著作権の目的とならないものと考えておりますが、法令の解釈は保証できませんので利用される場合は自己責任でお願いいたします。内容の誤りについても責任を負いません。

線路管理規程(昭和39年4月1日総裁達第179号)

線路の適切な規模と構造及びその健全な機能を維持管理するとともに安全かつ円滑な輸送をはかることを目的として、線路管理規程をつぎのように定める。

線路管理規程

(適用範囲)
第1条 線路の新設、改良、機能維持等に関する業務については、この規程の定めるところによる。
 この規程に定めてない事項については、別に定めるものによる。
(注)別に定めるもののおもなものは、次のとおりである。
規程名関係事項
設備投資管理規程(昭和45年8月総裁達第115号)設備投資に関する権限、手続等
(用語の意義)
第2条 この規程において「線路」とは、線路設備のうち、軌道、表層路盤、線路側こう及び諸設備をいう。
(線路等級)
第3条 線路(新幹線を除く。)は、その輸送量及び重要度に応じて、1級線、2級線、3級線及び4級線の4等級に区分する。
 線路区間別の線路等級は、別表のとおりとする。
(権限の委任)
第4条 次の各号に掲げる事項は、施設局長が決定する。
  1. (1) レール及び分岐器の使用計画
  2. (2) 古レールの四国総局、新幹線総局、鉄道管理局、工事局間及びこれらそれぞれの相互間の運用計画
  3. (3) マルチプルタイタンパ、バラストクリーナ、バラスト走行散布車、モータカーロータリその他特に指定する保線用機械の運用計画
  4. (4) 高速軌道検測車による軌道検測計画
(施設指令)
第4条の2 新幹線総局に、線路及び建造物の保守に係る作業統制業務を行なうため、施設指令を置くものとする。
(基準規程等)
第5条 建設局長及び施設局長は、次の各号に掲げる基準規程を制定しなければならない。
  1. (1) 線路基本構造基準規程(線路を施設する場合の基本的事項に関する基準)
  2. (2) 車止め、車輪止め及び安全側線設備基準規程(車止め、車輪止め及び安全側線の種別、構造及び設置に関する基準)
第5条の2 建設局長、新幹線建設局長及び施設局長は、次の各号に掲げる基準規程を制定しなければならない。
  1. 新幹線線路基本構造基準規程(新幹線の線路を施設する場合の基本的事項に関する基準)
第6条 施設局長は、次の各号に掲げる基準規程を制定しなければならない。
  1. (1) 軌道構造基準規程(線路を施設する場合の軌道の規模、構造及び形状に関する基準)
  2. (2) 路盤構造基準規程(表層路盤、線路側こう、路盤施設物等の構造、形状および施設条件に関する基準)
  3. (3) 線路検査基準規程(線路の機能維持等のための検査の種類及び責任者並びに軌道検測車による軌道保守検査、軌道材料の検査のうちの主要な材料検査及び巡回検査の周期に関する基準)
  4. (4) 軌道整備基準規程(線路の機能維持のための整備の体系及び線路作業の分類並びに技術的数値に関する基準)
  5. (5) ロングレール敷設及び保守基準規程(ロングレールを敷設する場合の敷設条件及び軌道構造並びに保守上必要な措置に関する基準)
  6. (6) 豪雪地区線路設備基準規程(豪雪地区における線路及びこれに附帯する建造物等の除雪上必要な設備条件に関する基準)
  7. (7) 線路諸標設備基準規程(線路保守上必要な諸標の種類、形状及び設置に関する基準)
  8. (8) 線路作業等保安基準規程(線路作業等に係る保安上必要な措置及び規制に関する基準)
  9. (9) 線路閉鎖工事施行基準規程(線路閉鎖工事の種類、施行者及び工事監督者並びに施工上の保安措置及び手続に関する基準)
  10. (10) トロリー使用基準規程(本線においてトロリーを使用する場合のトロリーの使用者、指揮者及び運転者並びに使用上の保安措置及び手続に関する基準)
  11. (11) 保線用機械器具取扱基準規程(保線用の機械、器具及び自動車の運転者の資格、検査の種類及び責任者、機械台帳の整備等に関する基準)
  12. (12) 速度制限別軌道構造基準規程(列車の運転速度に応じた本線路の軌道構造に関する基準)
  13. (13) 線路入線基準規程(車両の入線にあたつて保安上必要な本線路の軌道構造条件に関する基準)
  14. (14) 軌道調査基準規程(軌道調査にあたつての手続及び報告方に関する基準)
  15. (15) 軌道用材料使用等基準規程(本社計画経費に係るレール及び分岐器の使用計画並びに指定古レールの支社間の運用に関する基準)
  16. (16) 雪量等報告基準規程(雪の情報に係る観測及び報告方に関する基準)
  17. (17) 線路関係統計報告等基準規程(線路管理の業務に係る台帳、図面及び統計報告類の種類、様式、取扱方に関する基準)
  18. (18) 新幹線軌道構造基準規程(新幹線の線路を施設する場合の軌道の規模、構造及び形状に関する基準)
  19. 新幹線
  20. (19) 新幹線線路検査基準規程(新幹線の線路の機能維持等のための検査の種類及び責任者並びに軌道検測車による軌道保守検査、軌道材料の検査のうちの主要な材料検査及び巡回検査の周期に関する基準)
  21. (20) 新幹線軌道整備基準規程(新幹線の線路の機能維持のための整備の体系及び線路作業の分類並びに技術的数値に関する基準)
  22. (21) 新幹線線路閉鎖工事施行基準規程(新幹線における線路閉鎖工事の種類、施行者及び作業責任者並びに施工上の保安措置及び手続に関する基準)
  23. (22) 新幹線保守用車使用基準規程(新幹線において保守用車を使用する場合の保守用車の使用者、作業責任者及び運転者並びに使用上の保安措置及び手続に関する基準)
第6条の2 施設局長及び運転局長は、次の各号に掲げる基準規程を制定しなければならない。
  1. (1) 道床バラスト走行散布取扱基準規程(道床バラスト散布車の指定及び運転並びに散布作業に関する基準)
  2. (1)の2 保守用車使用基準規程(保守用車を使用する場合の保守用車の使用者並びに使用上の保安措置及び手続に関する基準)
  3. (2) 新幹線工事用車使用基準規程(新幹線における工事用車を使用する場合の取扱い及び保安上の措置に関する基準)
第7条 施設局長は、次の各号に掲げる標準を定めることができる。
  1. (1) 軌道構造に関する標準
  2. (2) 路盤構造に関する標準
  3. (3) 線路検査に関する標準
  4. (4) 線路修繕に関する標準
  5. (5) 線路に附帯する諸施設の構造及び設備条件に関する標準
  6. (6) 保線用機械器具の採用、使用及び保管に関する標準
  7. (7) 線路作業等の保安に関する標準

附則

この達は、別に定める日から施行する。(昭和40年6月24日総裁達第277号で昭和40年7月15日から施行)
別表 (第3条

線路区間別線路等級表

  1. (1) 1級線
    線路名称区間
    東海道線東海道本線東京・神戸間
    旧目黒川(信)・鶴見間 貨物線
    名古屋・笹島間 貨物線
    (南荒尾(信)・垂井・関ケ原間(垂井線)並びに京都・向日町間及び茨木・宮原(操)分離点・塚本間の貨物線を除く。)
    山手線品川・新宿・田端間 電車線
    品川・田端(操)間 貨物線
    北陸線北陸本線米原・直江津間
    中央線中央本線東京・高尾間
    山陽線山陽本線神戸・門司間
    (兵庫・鷹取間及び海田市・東広島間の貨物線並びに直通線(宇部・厚狭間)を除く。)
    東北線東北本線上野・尾久・青森間(長町・東仙台間及び青森(操)・青森間貨物線並びに回送線を除く。)
    東京・田端・大宮間 電車線
    田端操・大宮間 貨物線
    常磐線日暮里・水戸間
    高崎線大宮・高崎間
    総武線総武本線東京・千葉間
    錦糸町・御茶ノ水間
    鹿児島線鹿児島本線門司・鳥栖間
    (東小倉・小倉間(日豊線用)、吉塚・博多間直通線、博多・竹下間回送線及び貨物線を除く。)

    備考 区間の欄における「(信)」は信号場を、「(操)」は操車場を示す。以下第3号までにおいて同じ。

  2. (2) 2級線
    線路名称区間
    東海道線東海道本線品川・汐留間 貨物線
    旧蛇窪(信)・大崎間 貨物線
    汐留・塩浜(操)・鶴見間 貨物線
    (塩浜(操)・浜川崎間短絡線を除く。)
    京都・向日町間 貨物線
    茨木・宮原(操)分岐点・塚本間 貨物線
    吹田(操)・梅田間 貨物線
    赤羽線池袋・赤羽間
    南武線川崎・登戸間
    尻手・浜川崎間
    武蔵野線新鶴見(操)・新松戸間
    西浦和・別所(信)・大宮(操)間 貨物線
    田島(信)・別所(信)間 貨物線
    横浜線東神奈川・八王子間
    根岸線横浜・大船間
    本郷台・大船間 貨物線
    横須賀線大船・久里浜間
    伊東線熱海・伊東間
    湖西線山科・近江塩津間
    大阪環状線大阪・天王寺・大阪。
    (福島・西九条間貨物線を除く。)
    桜島線西九条・桜島。
    中央線中央本線高尾・塩尻・名古屋。
    篠ノ井線塩尻・篠ノ井。
    山陽線山陽本線海田市・東広島。 貨物線
    直通線(宇部・厚狭間)
    宇野線岡山・宇野。
    宇部線居能・宇部間及び居能・宇部港間 貨物線
    美祢線厚狭・美祢間
    関西線関西本線名古屋・四日市。
    奈良・湊町。
    片町線放出・吹田(操)。 貨物線
    放出・竜華(操)。 貨物線
    阪和線天王寺・和歌山。
    東北線東北本線東京・上野。 回送線
    日暮里・尾久。 回送線
    長町・東仙台。 貨物線
    常磐線水戸・岩沼。
    田端(操)・隅田川。 貨物線
    上越線高崎・宮内。
    両毛線新前橋・前橋。
    奥羽線奥羽本線秋田・青森。
    羽越線羽越本線新津・秋田。
    白新線新発田・上沼垂(信)。
    信越線信越本線高崎・直江津・新潟。
    総武線総武本線新小岩(操)・金町。 貨物線
    外房線千葉・蘇我。
    鹿児島線鹿児島本線門司港・門司間
    東小倉・小倉。(日豊線用)
    鳥栖・鹿児島。
    門司・東折尾。 貨物線
    長崎線長崎本線鳥栖・長崎間
    (喜々津・長与・浦上間を除く。)
    日豊線日豊本線小倉・南宮崎。
    日田彦山線城野・石原町間
    函館線函館本線函館・長万部。
    大沼・渡島砂原・森。
    小樽・旭川。
    千歳線苗穂・沼ノ端間
    室蘭線室蘭本線長万部・岩見沢間
    (志文・岩見沢間の貨物線を除く。)
    根室線根室本線滝川・池田。
  3. (3) 3級線
  4. 線路名称区間
    東海道線東海道本線新鶴見(操)・鶴見間 貨物線
    塩浜(操)・浜川崎間 連絡線
    鶴見・横浜港間
    桜木町・高島間 貨物線
    名古屋・堀川口間 貨物線
    梅小路・丹波口間 貨物線
    梅田・福島間 貨物線
    新大阪・宮原(操)間 回送線
    塚本・宮原(操)間 回送線
    南武線登戸・立川間
    尻手・新鶴見(操)。 貨物線
    鶴見線鶴見・扇町。
    武蔵野線南流山・馬橋。 貨物線
    南流山・北小金。 貨物線
    新小平・国立。 貨物線
    身延線富士・甲府。
    大阪環状線境川(信)・大阪港。
    福島・西九条間 貨物線
    福知山線尼崎・福知山。
    北陸線七尾線津幡・七尾。
    高山線高山本線岐阜・富山。
    中央線青梅線立川・奥多摩。
    立川・西立川。 貨物線
    八高線八王子・北藤岡。
    大糸線松本・信濃大町。
    山陽線伯備線倉敷・伯耆大山。
    呉線三原・海田市。
    宇部線小郡・居能。
    美祢線美祢・長門市。
    山陰線山陰本線京都・幡生。
    舞鶴線綾部・東舞鶴。
    関西線関西本線四日市・奈良。
    竜華(操)・杉本町。 貨物線
    平野・百済。 貨物線
    伊勢線南四日市・津。
    草津線柘植・草津。
    桜井線奈良・高田。
    片町線木津・片町。
    南線連絡線 貨物線
    和歌山線王寺・和歌山。
    阪和線鳳・東羽衣。
    紀勢線紀勢本線亀山・和歌山市。
    東北線東北本線日暮里・田端(操)。 貨物線
    青森(操)・青森。 貨物線
    水戸線短絡線
    両毛線小山・前橋。
    水戸線小山・友部。
    日光線宇都宮・日光。
    仙石線仙台・石巻。
    北上線北上・横手。
    釜石線花巻・釜石。
    磐越線磐越東線平・郡山。
    磐越西線郡山・新津。
    奥羽線奥羽本線福島・秋田。
    旧滝内(信)・青森(操)。 貨物線
    信越線信越本線白新線短絡線
    総武線総武本線千葉・銚子。
    新小岩(操)・越中島。 貨物線
    外房線蘇我・大網・安房鴨川。
    内房線蘇我・木更津・安房鴨川。
    成田線佐倉・我孫子。
    成田・松岸。
    鹿島線香取・北鹿島。
    予讃線予讃本線高松・松山。
    土讃線土讃本線多度津・高知。
    鹿児島線鹿児島本線東折尾・折尾。 貨物線
    長崎線長崎本線喜々津・長与・浦上。
    佐世保線肥前山口・佐世保。
    日豊線日豊本線南宮崎・鹿児島。
    日田彦山線石原町・添田。
    筑豊線筑豊本線若松・原田。
    糸田線金田・後藤寺。
    函館線函館本線長万部・小樽。
    五稜郭・有川。 貨物線
    室蘭線室蘭本線東室蘭・室蘭。
    志文・岩見沢。 貨物線
    夕張線追分・夕張。
    根室線根室本線池田・釧路。
    宗谷線宗谷本線旭川・音威子府。
    石北線石北本線新旭川・網走。
  5. (4) 4級線

    前各号以外の線区(未成線を除く。)

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