資料館 日本国有鉄道建設規程(1985年時点)

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日本国有鉄道建設規程(昭和4年鉄道省令第2号)

最終改正:昭和57年運輸省令第20号

第一章 総則

第一条 日本国有鉄道ノ鉄道(新幹線鉄道ヲ除ク)ノ建設ハ本規程ノ定ムル所ニ依ル但シ左ノ各号ノ一ニ該当スル場合ハ之ニ依ラザルコトヲ得
  1. 一 丙線中特ニ簡易ナル構造ノ鉄道ニシテ別ニ定ムル規程ニ依ルトキ
  2. 二 災害等ノタメ施設又ハ車両ヲ一時使用スルトキ
  3. 三 本規程ト異ナル特別ノ設計ヲ要スル場合ニシテ運輸大臣ノ承認ヲ受ケタトキ
  4. 四 其ノ他已ムコトヲ得ザル事由アル場合ニシテ運輸大臣ノ承認ヲ受ケタトキ
註 軌条、車輪等ガ磨耗シ又ハ車両ノバネガ撓ミタル場合等ニ於テモ本規程ニ牴触セザルコトヲ要ス
第二条 本規程ノ適用ニ関シ線路区間ヲ甲線、乙線及丙線ノ三種ニ区別ス
 前項ノ線路区間ノ種別ハ別表第一ニ依ル
第三条 軌間トハ軌条面ヨリ十六粍以内ノ距離ニ於ケル軌条頭部間ノ最短距離ヲ謂フ
第四条 本線路トハ列車ノ運転ニ常用スル線路ヲ謂ヒ、側線トハ本線路ニ非ザル線路ヲ謂フ
註 列車トハ停車場外ノ本線路ヲ進行スル目的ヲ以テ仕立テタル車輌又ハ車輌列ヲ謂フ
停車場内ノ待避線及操車場内ニ於ケル発著線ノ如キモ本線路ナリ
第五条 停車場トハ左ノ各号ニ掲グルモノヲ謂フ
  1. 一 駅 列車ヲ停止シ旅客又ハ荷物ヲ取扱フ為設ケラレタル場所
  2. 二 操車場 専ヲ列車ノ組成又ハ車輌ノ入換ヲ為ス為設ケラレタル場所
  3. 三 信号場 駅ニ非ズシテ列車ノ行違又ハ待合セヲ為ス為設ケラレタル場所
第六条 信号所トハ停車場ニ非ズしテ手動又ハ半自動ノ常置信号機ヲ取扱フ為設ケラレタル場所ヲ謂フ
註 信号場ハ構内ヲ有スレドモ信号所ハ之ヲ有セズ
第七条 車輌ノ固定軸距トハ二以上ノ車軸ヲ有スル不撓性台枠ニ於テ横游ビヲ附セザル車軸中最前位ニ在ルモノト最後位ニ在ルモノトノ車軸中心間ノ水平距離ヲ謂フ
第七条ノニ 鉄道ノ建設ハ法切、切土、掘鑿、盛土、杭打等ニ因リ人ニ危害ヲ及ボサザルヤウ行フコトヲ要ス

第二章 線路

第一節 軌間

第八条 軌間ハ一米〇六七トス
第九条 半径八百米以下ノ曲線ニ於テハ前条ノ軌間ニ相当ノスラツクヲ附スルコトヲ要ス但し三十粍ヲ超ユルコトヲ得ズ
 前項ノスラツクハ分岐ノ場合ヲ除キ五米以上ノ緩和曲線アル場合ハ其ノ全長ニ於テ、其ノ他ノ場合ハ円曲線端ヨリ五米ノ長サニ於テ之ヲ逓減スルモノトス
註 本条第二項ニ於ケル其ノ他ノ場合トハ複心曲線又ハ側線ノ曲線ニ於ケル如キ場合ヲ謂フ
第十条 前二条ノ軌間ニ対スル公差ハ左ノ各号ニ依ルモノトス
  1. 一 轍叉ノ場合ニ於テハ      増五粍、減三粍
  2. 二 其ノ他ノ場合ニ於テハ     増七粍、減四粍
註 本条ノ公差ハ軌条ノ磨耗、軌道敷設後ノ狂等ヲ加算セル最大限度ヲ示スモノナルヲ以テ軌道敷設ノ際ニ於テハ出来得ル限リ之ヲ小ナラシムルモノトス

第二節 曲線

第十一条 本線路ニ於ケル曲線ノ半径ハ左ノ大サ以上クルコトヲ要ス
 甲 線    乙 線    丙 線
 三百米    二百五十米  二百米
 (特別ノ線路)
  四 百 米
 前項ノ半径ハ分岐ニ附帯スル場合ニ於テ左ノ大サ迄之ヲ縮小スルコトヲ得
 甲 線    乙 線    丙 線
 百六十米   百六十米   百 米
 停車場ニ於ケル本線路ニシテ乗降場ニ沿フ部分ノ曲線ノ半径ハ左ノ大サ以上タルコトヲ要ス但シ乗降場両端ノ部分ニ限リ之ニ依ラザルコトヲ得
 甲 線    乙 線    丙 線
 五百米    四百米    三百米
註 分岐ニ附帯スル曲線トハ分岐内ニ含マルル曲線及分岐ノ為特ニ其ノ前後ニ生ズル曲線ヲ謂フモノニシテ後者ノ半径ハ成ル可ク大ナラシムベキモノトス
第十二条 側線ニ於ケル曲線ノ半径ハ百米以上タルコトヲ要ス但シ特別ノ場合ハ八十米迄之ヲ縮小スルコトヲ得
註 本条但書ハ運転スル車輌ヲ制限スル場合ニ限リ之ヲ適用ス
第十三条 本線路ニ於ケル直線卜曲線トハ分岐ノ楊合ヲ除キ相当ノ緩和曲線ヲ以テ接続スルコトヲ要ス
 前項ノ緩和曲綜ノ長サハ第二十五条ニ依リ附スルカントノ左ノ倍数ヲ下ルコトヲ得ズ
 甲 線    乙 線    丙 線
 六百倍    四百五十倍  三百倍
第十四条 本線路ニ於ケル反対方向ノ曲線(分岐ノ場合ヲ除ク)ニ於テハ緩和曲線ノ間二十米以上相当ノ長サノ直線ヲ挿入スルコトヲ要ス但シ地形上等ノ為十米以上相当ノ長サノ直線ヲ挿入シ得ザル場合ニ於テハ両緩和曲線ヲ直接結ブモノトス
 前項以外ノ反対方向ノ曲線ノ間ニハ相当ノ長サノ直線ヲ挿入スルコトヲ要ス

第三節 勾配

第十五条 本線路ニ於ケル勾配ハ左ノ限度ヨリ急ナラザルコトヲ要ス但シ乙線ニ在リテ特別ノ場合ハ其ノ限度ヲ千分ノ三十、電車専用線路ニ在リテハ線路区間ノ種別ヲ問ハズ其ノ限度ヲ千分ノ三十五トス
 甲 線    乙 線    丙 線
 千分ノ二十五 千分ノ二十五 千分ノ三十五
 (特別ノ線路)
  千分ノ十
 千分ノ二十五ヨリ急ナル勾配ニシテ曲線ヲ伴フ場合ニ在リテハ前項ノ限度ヲ超エザル様相当ノ曲線補正ヲ為スコトヲ要ス
 停車場ニ於ケル本線路ノ勾配ハ其ノ本線路ノ最端転轍器(最端転轍器外ガ下リ勾配ナル場合ニハ之ヨリ外方二十米ノ箇所)ノ問及列車ノ停止区域ニ於テ千分ノ三・五ヨリ急ナラザルコトヲ要ス但シ車輌ヲ留置又ハ解結ヲ為サザル本線路ニシテ列車ノ発著ニ支障ナキ場合ハ千分ノ十ニ到ルコトヲ得
 側線ノ勾配モ亦千分ノ三・五ヨリ急ナラザルコトヲ要ス但シ車輌ヲ留置セザル側線ハ之ニ依ラザルコトヲ得
第十六条 線路ノ勾配変化スル箇所ニハ勾配ノ変化ガ千分ノ十以上ノ場合ニ於テ左ノ大サ以上ノ半径ヲ有スル縦曲線ヲ挿入スルコトヲ要ス
 半径八百米以下ノ曲線ノ場合    四千米
 其ノ他ノ場合           三千米

第四節 建築限界

第十七条 建物其ノ他ノ建造物等ハ建築限界内ニ入ルコトヲ得ズ
第十八条 直線ニ於ケル建築限界ハ第一図ニ依ル
第十九条 曲線ニ於ケル建築限界ハ半径八百米ヨリ大ナル曲線ニ於テハ直線ニ於ケル建築限界卜同一トシ半径八百米以下ノ曲線ニ於テハ其ノ幅ヲ車輌ノ偏倚ニ対シ拡大スルモノトス軌道中心線ノ各側ニ於テ拡大スベキ寸法ハ左ノ式ニ依リ之ヲ算出ス
w=22500R wハ軌道中心線ノ各側二於テ拡大スベキ寸法(単位粍)
Rハ曲線ノ半径(単位米)
 前項ノ拡大寸法ハ緩和曲線ノ全長ニ於テ之ヲ逓減スルモノトス但シ緩和曲線ナキ場合又ハ緩和曲線ノ長サガ十七米ヨリ小ナル場合ニハ円曲線端(直線卜曲線トノ場合)又ハ半径小ナル円曲線端(曲線卜曲線トノ場合)ヨリ十七米ノ長サニ於テ之ヲ逓減スルモノトス
 曲線ニ於ケル建築限界ハカントニ伴ヒ傾斜セシムルモノトス
第二十条 隧道ニハ前二条ノ建築限界外ニ電燈、電線等ノ添加其ノ他ノ為必要ナル相当ノ余裕ヲ附スルコトヲ要ス
 前項ノ余裕ハ第二図ニ依ルコトヲ通例トス
註 第二図ハ隧道ノ断面ガアーチ形ナル普通ノ場合ニ於ケル最小余裕ヲ示スモノニシテ若其ノ断面ガ特種ノ形状ヲ有シ電燈、電線等ノ添加其ノ他ニ対シ差支ナキ場合ニ於テハ必ズシモ本図ノ如キ余裕ヲ要セズ例ヘバ断面角形ニシテ其ノ上部ニ前記ノ添加ニ対シ充分ナル余裕ヲ存スル場合ハ幅ニ対スル余裕ヲ縮小シ得ルガ如シ

第五節 軌道中心間隔

第二十一条 停車場外ニ於テハ軌道ノ中心間隔ハ三米六以上、三以上ノ軌道ヲ並設スル場合ニ於テハ隣接スル二中心間隔ノ一ハ四米以上タルコトヲ要ス
 停車場内ニ於テハ並設スル軌道ノ中心間隔ハ四米以上タルコトヲ要ス但シ構内作業上其ノ必要ナキ箇所ノ軌道中心間隔ハ三米八迄、荷物積卸線卜之ニ隣接スル側線トノ中心間隔及車輌ノ収容ヲ主トスル軌道相互間ノ中心間隔ハ三米四迄之ヲ縮小スルコトヲ得
 前二項ノ中心間隔ハ本線路ノ曲線ニ於テハ第十九条ニ依ルwノ二倍以上、側線ノ曲線ニ於テハ半径三百米ヨリ小ナル場合相当之ヲ拡大スルコトヲ要ス

第六節 軌道

第二十二条 本線路ニ於ケル軌道ノ負担力ハ第三図ニ示ス左ノ記号ノ標準活荷重ニ依ルコトヲ標準トス
 甲 線    乙 線    丙 線
 K-16    K-15    K-13
(特別ノ線路K-18)
 前項ノ標準ハ運転車輌ノ壱拾両其ノ他線路ノ状況ニ依リ之ヲ増減スルコトヲ要ス
註 本条第一項ノ標準負担力ハ第五十八条ノ最大限度ノ機関車ニ対スルモノヲ標準トシタルモノナルヲ以テ之ヨリ大ナル車輌(第六十条及第六十二条参照)ヲ運転スル区間ニ在リテハ該標準負担力ヲ増加シ又之ヨリ小ナル車輌ノミヲ運転スル区間ニ在リテハ該標準負担力ヲ軽減スベキモノナリ
第二十三条 軌条ハ左ノ大サノモノタルコトヲ標準トス
      甲 線    乙 線    丙 線
停車場外ノ 三十七瓩軌条 三十七瓩軌条 三十瓩軌条
本線路及停 (特別ノ線路        (特別ノ線路
車場内ノ主  又ハ特別ノ         又ハ特別ノ
要ナル本線  場合五十瓩         場合三十七
路ノ場合   軌条   )        瓩軌条  )
其ノ他ノ場 三十瓩軌条  三十瓩軌条  三十瓩軌条
註 五十瓩軌条トハ新製ノ場合ニ長サ一米ニ付約五十瓩ノ重量ヲ有スル軌条ヲ謂フ三十七瓩軌条及三十瓩軌条ニ付テモ亦同様ナリ
第二十四条 道床ノ厚サハ枕木下面ヨリ施工基面迄左ノ寸法ヲ下ラザルコトヲ要ス但シ丙線ニ限リ地盤ノ支持力大ナル場合ハ百二十粍迄之ヲ減ズルコトヲ得
 甲 線    乙 線    丙 線
 二百粍    二百粍    百五十粍
註 本条ハ一般ノ道床ニ関スル規定ニシテコンクリート道床ノ如キ特種ノ場合ヲ含マズ
第二十五条 直線ニ於テハ両軌条面ノ高サヲ等シクスルコトヲ要ス
 曲線ニ於テハ分岐ノ場合ヲ除キ外側軌条ニ於テ相当ノカントヲ附スルコトヲ要ス但シ百十五粍ヲ超ユルコトヲ得ズ
 前項ノカントハ緩和曲線ノ全長ニ於テ之ヲ逓減スルコトヲ要ス但シ半径異ナル同方向ノ曲線ノ接続スル箇所ニ於テハカントノ差ハ其ノ三百倍以上ノ長サニ於テ半径大ナル曲線上ニテ之ヲ逓減スルコトヲ要ス
註 本条第二項ニ於テ分岐ノ場合ヲ除キクリト雖両開分岐ノ如ク相当ノカントヲ附シ得ル場合ニ在リテハ成ルベク之ヲ附スルヲ可トス

第七節 施工基面

第二十六条 築堤又ハ切取ニ於ケル施工基面ノ幅(側溝ヲ除ク)ハ軌道中心ヨリ外縁迄左ノ寸法以上タルコトヲ要ス
 甲 線    乙 線    丙 線
 二米四    二米二五   二米一
 前項ノ幅ハ道床ノ幅其ノ他線路ノ状況ニ依リ相当之ヲ拡大スルコトヲ要ス

第八節 橋梁

第二十七条 本線路ニ於ケル支間三米五以上ノ橋桁ハ木造卜為スコトヲ得ズ
第二十八条 交通頻繁ナル道路又ハ河川ニ架設スル橋梁ハ軌道中心ヨリ左右各一米七五以上軌道下ヲ蓋フコトヲ要ス
第二十九条 本線路ニ於ケル橋梁ノ負担力ハ第三図ニ示ス左ノ記号ノ標準活荷重ニ依ルモノタルコトヲ要ス但シ電車専用線路ニ対シテハ線路区間ノ種別ヲ問ハズKS-12ニ依ルモノトス
 甲 線    乙 線    丙 線
 KS-16    KS-15    KS-12
 前項ノ負担力ハ急勾配ヲ含ム運転区間其ノ他ニシテ特ニ必要アル場合ニ於テハ乙線ニ在リテハKS-16、丙線及電車専用線路ニ在リテハKS-15ニ依ルモノトス

第九節 削除

第三十条乃至第三十三条 削除

第十節 停車場

第三十四条 停車場ニ於ケル列車ノ発著スル本線路(旅客列車専用線路ヲ除ク)ノ有効長ハ左ノ長サヲ標準トス但シ線路ノ状況ニ依リ之ニ依ラザルコトヲ得
 甲 線    乙 線    丙 線
 三百八十米乃 二百五十米乃 百五十米乃至
 至四百六十米 至三百八十米 二百五十米
第三十五条 旅客ヲ取扱フ駅ニハ乗降場、待合所、便所等ノ設備ヲ為スコトヲ要ス
第三十六条 荷物ヲ取扱フ駅ニハ荷物積卸場、荷物庫等ノ設備ヲ為スコトヲ要ス
第三十七条 乗降場及荷物積卸場ノ縁端ヨリ軌道中心迄ノ距離ハ一米五六タルコトヲ要ス
 前項ノ距離ハ曲線ニ沿フ乗降場及荷物積卸場ニ於テハ曲線半径八百米ヨリ大ナル場合ニ於テモ第十九条ニ準ジ之ヲ増スコトヲ要ス
 乗降場ノ幅ハ両面ヲ使用スルモノハ三米以上其ノ他ノモノハ二米以上タルコトヲ痰ス
 乗降場ノ軌条面ヨリノ高サハ主トシテ踏段ヲ備ヘザル客車ニ使用スル場合ハ千百粍、其ノ他ノ場合ハ九百二十粍トス
 乗降場ニ在ル柱類卜乗降場縁端トノ距離ハ一米以上タルコトヲ要ス
 乗降場ニ在ル本家、跨線橋口、地下道口、待合所、便所等卜乗降場縁端トノ距離ハ一米五以上タルコトヲ要ス
 荷物積卸場ノ高サハ軌条面ヨリ九百六十粍トス但シ手小荷物専用ノ場合ニ於テハ軌条面ヨリ七百六十粍、小口扱貨物専用ノ場合ニ於テハ軌条面ヨリ千二十粍トス
 前項ノ高サハ特別ノ場合ハ之ニ依ラザルコトヲ得
第三十八条 地方ノ状況ニ依リ特ニ前三条ノ規定ニ依ラザル駅ヲ設クルコトヲ得
第三十九条 機関車用転車台ノ長サハ十二米乃至二十米トス
 貨車用ノ転車台及遷車台ノ長サハ五米以上トス

第十一節 分岐及平面交叉

第四十条 本線路ニ於ケル分岐ハ停車場内又ハ信号所ニ於テ為スコトヲ要ス但シ側線ヲ分岐スル場合又ハ貨物列車ノミヲ運転スル本線路ニ於ケル分岐ニシテ特別ノ事由アル場合ニ限リ相当ノ保安設備ヲ為シ之ニ依ラザルコトヲ得
第四十一条 本線路ハ停車場ニ於テ相当ノ保安設備アル場合ヲ除キ本線路又ハ他ノ鉄道、軌道卜平面交叉ヲ為スコトヲ得ズ但シ本線路ガ貨物列車ノミヲ運転スル場合又ハ他ノ鉄道、軌道ガ人力若ハ馬力ヲ動力トスル場合ニ於テ相当ノ保安設備ヲ為シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ

第十二節 削除

第四十二条乃至第四十七条 削除

第十三節 保安設備

第四十八条 本線路ノ転轍器ニハ列車又ハ車輌通過ノ際転轍器ノ尖端軌条ガ開ロセザルヨウ保持スル装置ヲ設クルコトヲ要ス但シ使用稀ナル背向転轍器、発条転轍器及常時鎖錠セラルル転轍器ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
第四十九条 軌道ノ終端ニハ相当ノ車止装置ヲ設クルコトヲ要ス
第五十条 車輌ガ本線路ニ逸走シ又ハ列車ガ過走シテ危害ヲ生ズル虞アル箇所ニハ相当ノ保安設備ヲ為スコトヲ要ス
第五十一条 削除
第五十二条 交通頻繁ナル踏切道ニ対シテハ門扉其ノ他相当ノ保安設備ヲ為スコトヲ痰ス
第五十三条 人又ハ牛馬等ノ線路ニ踏ミ入ル虞アル場所ニハ堤塘、柵垣又ハ溝渠等ヲ設クルコトヲ要ス
第五十四条 列車ヲ避クルニ困難ナル隧道、橋梁其ノ他ニハ待避所ヲ設クルコトヲ要ス
 前項ノ待避所ハ五十米以内毎ニ之ヲ設クルコトヲ要ス

第十四節 線路標

第五十五条 線路ニハ左ノ標ヲ設クルコトヲ要ス
  1. 一 一粁毎ニ其ノ距離ヲ示ス標
  2. 二 勾配ノ変更スル箇所ニハ其ノ勾配ヲ示ス標
  3. 三 本線路ヨリ分岐スル箇所ニハ車輌ノ接触限界ヲ示ス標
  4. 四 列車ノ運転上特ニ注意ヲ要スル箇所ニハ必要ニ応ジ之ヲ示ス標
  5. 五 踏切道ニハ必要ニ応ジ通行人ノ注意ヲ惹クベキ標
註 軌条、車輪等ガ磨耗シ又ハ車両ノバネガ撓ミタル場合等ニ於テモ本規程ニ牴触セザルコトヲ要ス

第三章 車輌

第一節 車輌限界

第五十六条 車輌ハ左ノ各号ニ掲グルモノヲ除キ直線軌道上正位ニ於テ第四図ニ示ス車輌限界外ニ出デザルモノタルコトヲ要ス
  1. 一 タイヤノ幅以内ニ於ケル車輌ノ部分
  2. 二 停止中ニ限リ開閉スル扉類ニシテ開キタル場合ニ於ケルモノ
  3. 三 雪掻装置、郵便受渡器、クレーン其ノ他特種ノ装置ニシテ使用スル場合ニ於ケルモノ
  4. 四 歯軌条用歯車
註 架空電車線ニ依リ電気運転ヲ為ス車輌ノ屋上装置ハ車輌限界ノ示ス所ニ依リ其ノ基礎限界外ニ出ヅルコトヲ得レドモ架空電車線ニ依ル運転区間以外ノ区間ヲ運転スル場合ヲ考慮シテ屋上装置ヲ容易ニ取外シ又ハ集電装置ヲ折畳ミテ基礎限界内ニ収メ得ル構造卜為スベキモノトス
第五十七条 車輌ハ曲線軌道上正位ニ於テ其ノ中心線ガ軌道中心線ヨリ偏倚シタル場合ニ於テモ其ノ各部ガ前条ノ車輌限界ノ幅ニ第十九条ニ依ルwヲ各側ニ於テ加算シタル限界外ニ出デザルモノクルコトヲ要ス
註 本条ノ規定ハ車輌ガ曲線軌道上ニ於テ軌道ニ対シ左右ニ偏倚シタル場合ニ其ノ各部ノ占ムル位置ヲ制限シタルモノニシテ曲線ニ於ケル建築限界ノ拡大寸法wハ車体ノ長サ約十九米、ポギー中心間ノ距離約十三米四ナルボギー車ノ両端部及中央部ニ於ケル偏倚ニ相当スルモノナリ故ニ車体ノ長サ及ボギー中心間ノ距離ノ関係上偏倚ガwヨリ大トナルベキ車輌ヲ製作スル場合ニハ本条ノ限界外ニ出デザル様其ノ幅ニ付考慮スベキモノトス

第二節 車輌ノ重量

第五十八条 機関車(炭水車ヲ含ム)ハ之ヲ二輌連結シ長サ一米ニ付甲線及乙線ニ在リテハ五瓲、丙線ニ在リテハ四瓲ノ等布活荷重ヲ牽引スル場合ニ軌道及橋梁ニ対シ第三図ニ示ス左ノ記号ノ標準活荷重ヨリ大ナル影響ヲ与ヘザルモノタルコトヲ要ス
      甲 線    乙 線    丙 線
軌道ニ対シ K-16    K-15    K-13
      (線路ノ状況ニ
       依リK-18 )
橋梁ニ対シ KS-16    KS-15    KS-12
註 本条ハ機関車ノ車輪ノ軌条ニ対スル圧力及其ノ配置等ノ軌道及橋梁ニ対スル影響ノ最大限度ヲ規定セルモノニシテ機関車ノ製作ニ当リテハ車輪ノ軌条ニ対スル圧力ノミナラズ輪軸ノ配置等ヲモ考慮シテ本条ノ限度ヲ超エザル様ニ為スベキモノナリ
甲線ニ於テ線路ノ状況ニ依リK-18トアルハ特定ノ区間ニ限リ使用スル目的ヲ以テ製作スル場合ヲ指スモノトス
第五十九条 機関車ノ車輪一対ノ軌条ニ対スル圧力ハ停止中ニ於テ左ノ大サ以下タルコトヲ要ス
 甲 線    乙 線    丙 線
 十六瓲    十五瓲    十三瓲
(線路ノ状況ニ
 依リ十八瓲 )
 前項ノ圧力ハ第三図ニ示ス動輪ノ不釣合遠心力、車輌ノバネ下重量等ヲ考慮シテ之ヲ増減スベキモノトス但シ増ス場合ニ於テハ百分ノ五ヲ超ユルコトヲ得ズ
第六十条 前二条ノ限度ハ乙線及丙線ノ急勾配ヲ合ム運転区間其ノ他ニシテ特ニ必要アル場合ニ於テハ軌道及橋梁ノ負担力ノ範囲内ニ於テ左ノ限度迄増スコトヲ得
             乙 線    丙 線
 標準活 軌道ニ対シ   K-16    K-15
 荷重  橋梁ニ対シ   KS-16    KS-15
 車輪一対        十六瓲    十五瓲
 ノ軌条ニ
 対スル圧
 力
第六十一条 客貨車ノ車輪一対ノ軌条ニ対スル圧力ハ停止中ニ於テ十三瓲以下タルコトヲ標準トシ十四瓲ニ至ルコトヲ得但シ其ノ重量ハ両端連結器ノ連結面間ノ距離一米ニ付平均五瓲以下タルコトヲ要ス
第六十二条 前条ニ規定スル限度ハ運転区間又ハ連結位置ニ制限ヲ有スル車輌ニ付テハ軌道及橋梁ノ負担力ノ範囲内ニ於テ之ヲ超過スルコトヲ得
註 本条ハ電動車、気動車、石炭車、冷蔵車、特種貨車其ノ他特ニ重量大ナル客貨車ニ対スル規定ナリ

第三節 輪軸

第六十三条 輪軸ノ配置及之ニ関スル車輌各部ノ構造ハ十八粍ノスラツクヲ有スル半径百米ノ曲線ヲ通過シ得ルモノタルコトヲ要ス
第六十四条 固定軸距ハ四米六以下タルコトヲ要ス
第六十五条 車輪ノ直径ハ車輪一対ノ中心線ヨリ五百六十粍ノ距離ニ於ケル踏面ニ於テ測リ七百三十粍以上タルコトヲ要ス但シ特別ノ事由アル場合ハ之ニ依ヲザルコトヲ得
註 第五図参照
第六十六条 タイヤ(タイヤナキ場合ハリム)ノ幅ハ百二十粍以上百五十粍以下タルコトヲ要ス
 タイヤ(タイヤナキ場合ハリム)一対ノ内而距離ハ九百八十八粍以上九百九十四粍以下トシ九百九十粍ヲ以テ標準トス
註 第五図参照
第六十七条 輪縁ノ高サハ車輪一対ノ中心線ヨリ五百六十粍ノ距隙ニ於ケル踏而ヨリ測リ二十五粍以上三十五粍以下タルコトヲ要ス
 車輪一対ノ中心線ヨリ輪縁外面迄ノ距離ハ前項ノ踏面ヨリ十粍ノ下位ニ於テ五百十六粍以上五百二十七粍以下タルコトヲ要ス
註 第五図参照

第四節 車輌連結器

第六十八条 車輌ハ両端ニ自動連結器ヲ備フルコトヲ要ス
第六十九条 自動連結器ハ其ノ連結部ニ於テ第六図ニ示ス寸法ノ輪郭ヲ有シ又ハ之卜相互連結シテ使用シ得ルモノタルコトヲ要ス但シ電車ノ連結器ハ之ニ依ラザルコトヲ得
第七十条 自動連結器ノ連結面ノ中心ノ高サハ車輌停止中ニ於テ軌条面上七百九十粍以上八百九十粍以下タルコトヲ要ス
 自動連結器ノ肘ハ二百二十五粍以上ノ高サヲ有スルモノタルコトヲ要ス

第五節 制動機

第七十一条 車輌ニハ貫通制動機ヲ備フルコトヲ要ス但シ緩急車ニ非ザル貨車及特種ノ車輌ニハ制動管ノミヲ備へ貫通制動機ヲ備へザルコトヲ得
第七十二条 貫通制動機ノ鋳鉄制輪子ニ作用スル圧力(タイヤニ鋳鉄制輪子ヲ使用セザル制動機ニ在リテハ之ニ換算シタル圧カ)ハ制動車輪ノ軌条ニ対スル圧カニ対シ左ノ割合以上タルコトヲ要ス但シ特種ノ車輌ハ之ニ依ヲザルコトヲ得
  1. 一 機関車(タンク機関車ニ在リテハ積載石炭及水量ガ規定量ノ二分ノ一ノ場合其ノ他ノ機関車ニ在リテハ運転整備ノ場合 百分ノ五十
  2. 二 炭水車(空車ノ場合) 百分ノ八十
  3. 三 客貨車(空車ノ場合) 百分ノ七十
第七十三条 貫通制動機ハ制動管ガ切断シタル場合ニ於テハ自動的ニ制動スルモノタルコトヲ要ス但シ特種ノ車輌ニ在リテハ之ニ依ラザルコトヲ得
第七十四条 運転室ヲ有スル車輌及緩急車ニハ貫通制動機ヲ作用セシメ得ル装置及制動管ノ圧カヲ示ス装置ヲ為スコトヲ要ス
第七十五条 運転室ヲ有スル車輌(テンダー機関車ヲ除ク)、炭水車及級急車ニハ他ノ制動機ヲ備フル場合ニ於テモ手用制動機ヲ備フルコトヲ要ス
第七十六条 手用制動機ノ鋳鉄制輪子ニ作用スル圧力(タイヤニ鋳鉄制輪子ヲ使用セザル制動機ニ在リテハ之ニ換算シタル圧カ)ハ制動車綸ノ軌条ニ対スル圧力(空車ノ場合)ニ対シ百分ノ二十以上タルコトヲ要ス

第六節 車輌ノ装置

第七十七条 蒸気機関車及蒸気動車ニハ左ノ装置ヲ為スコトヲ要ス
  1. 一 二箇ノ独立シタル給水
  2. 二 罐内ノ水位ヲ認ムキ二箇ノ独立シタル装置
  3. 三 罐ノ安全弁
  4. 四 罐ノ圧力計
  5. 五 火粉又ハ燃滓ノ散出ヲ防グ装置
本号ノ装置ハ其ノ使用スル燃料ノ性質ニ依リ之ヲ省略スルコトヲ得
第七十八条 電気機関車及電動車ニハ左ノ装置ヲ為スコトヲ要ス
  1. 一 自動遮断装置
  2. 二 架空電車線ニ依ル場合ニ於テハ避雷器
第七十九条 運転室ヲ有スル車輌ニハ気笛又ハ之ニ相当スル合図ノ装置ヲ為スコトヲ要ス
第八十条 客室ノ床面積ハ旅客定員一人ニ付〇・三平方米以上タルコトヲ要ス
第八十条ノ二 客車ノ電気回路ノ機器及配線ハ旅客カ(作者注:原文ママ)容易ニ触レル虞ノナイ位置ニ設置スルカ又ハ之ヲ防護スルコトヲ要ス
第八十一条 旅客ノ使用スル室ニハ通風、点燈及必要ニ応ジテ暖房ノ装置ヲ為スモノトス
第八十二条 客車ノ側面ニ在ル外開戸及引戸ニハ二重ノ閉装置ヲ為スコトヲ要ス但シ特種ノ装置ヲ有スル場合ハ之ニ依ラザルコトヲ得
註 本条但書ニ於テ特種ノ装置トハ自動閉装置ノ如キヲ謂フ

第七節 車輌ノ標記

第八十三条 機関車ニハ番号ヲ標記スルコトヲ要ス
第八十四条 客貨車ニハ左ノ事項ヲ標記スルコトヲ要ス但シ特種ノ車輌ニ在リテハ之ニ依ラザルコトヲ得
  1. 一 国有鉄道ノ記号
  2. 二 記号及番号
  3. 三 自重
  4. 四 客車ニハ旅客定員
  5. 五 荷物車、郵便車及貨車ニハ積載量

第四章 電気施設

第一節 電車線路及び電線路

(電車線の架設方式)
第八十五条 電車線の架設方式は、架空単線式としなければならない。
(電車線の電圧)
第八十六条 電車線の標準電圧は、直流千五百ボルト又は単相交流二万ボルトとしなければならない。
 電車線の電圧は、車両の機能を維持し、列車の運転時分を確保するため十分な値に保たねばならない。
(電車線の平面交差)
第八十七条 標準電圧の異なる電車線は、平面交差させてほならない。
(標準電圧の異なる電車線の接続)
第八十八条 標準電圧の異なる電車線を接続する場合は、混触による障害を防止するための設備を設けなければならない。
(電車線の材質等)
第八十九条 電車線は、断面積が八十五平方ミリメートル以上のみぞ付硬銅線又はみぞ付銅合金線としなければならない。
(電車線のちょう架)
第九十条 電車線のちょう架方式は、カテナリちょう架式としなければならない。ただし、ずい道、線橋その他これらに類するもののある場所及び側線においては、この限りでない。
(電車線の高さ)
第九十一条 電車線の高さは、軌条面上五メートル以上五・四メートル以下としなければならない。ただし、ずい道、雪おおい線橋、橋りょう、乗降場上家ひさしその他これらに類するもののある場所及びこれらに隣接する場所においては、その高さを四・五五メートル(踏切道における交流の電車線にあつては、四・八メートル)まで減ずることができる。
(電車線の偏位)
第九十二条 電車線の偏位は、軌条面に垂直の軌道中心面から二百五十ミリメートル以内としなければならない。
(電車線のこう配)
第九十三条 電車線の軌条面に対するこう配は、本線路においては千分の三(ずい道、線橋等と踏切道が隣接する場所においては千分の五)以下、側線においては千分の十五以下としなければならない。
(電車線の支持物等の強度)
第九十四条 車線の支持物、ちょう架線及びスパン線は、電線その他の架設物の重量、風圧荷重、電線の横張力等を考慮し十分な強度を有するものでなければならない。
(交流の電車線の支持物等の接地)
第九十五条 交流の電車線の支持物又はがい子の金具は、接地しなければならない。ただし、がい子の金具を支持物から絶緑して負電線に接続する場合又は適当な放電間げきを通じて負電線に接続する場合は、この限りでない。
(架空電線の高さ)
第九十六条 架空電線の高さは、次の各号によらなければならない。
  1. 一 鉄道又は軌道を横断する場合にあつては、軌条面上五・五メートル以上とすること。
  2. 二 道路(踏切道を除く。)を横断する場合にあつては、道路面上六メートル以上とすること。
  3. 三 踏切道を横断する場合にあつては、踏切道面上の高さを電車線の高さ(その高さが五メートル未満のときは、五メートル)以上とすること。
  4. 四 横断歩道橋の上に施設する場合にあつては、次に掲げるところによること。ただし、架空電線と横断歩道橋との間に屋根その他防護設備を設けるときは、この限りでない。
    1. イ 交流の架空電線(負電線を除く。)にあつては、歩道面上五メートル以上とすること。
    2. ロ 交流の架空の負電線又は直流の架空電線にあつては、歩道面上四メートル(ケーブル又は高圧絶縁電線若しくはこれと同等以上の絶縁効力を有する電線を使用するときは三・五メートル)以上とすること。
  5. 五 前各号以外の場合にあつては、地上面上五メートル以上とすること。ただし、ずい道、線橋その他これらに類するもののある場所に設ける場合でやむを得ない事由のあるときは、その高さを地上面上三・五メートルまで減ずることができる。
作者注:この後、第四章では電気関係設備に関する細々とした規定が続きますが、あまりにも長いので省略させていただきます

第五章 信号保安設備

(場内信号機の設置)
第百二十三条 次の各号に掲げる箇所には、場内信号機を設けなければならない。
  1. 一 停車場に列車を進入させる線路(転てつ器がないもの及び当該線路の転てつ器が常時鎖錠されたものであるものを除く。)
  2. 二 前項の箇所のほか、閉そく区間の境界点にある停車場に列車を進入させる線路(場内信号機を設けるぺき位置に閉そく信号機を設けたものを除く。)
(出発信号機の設置)
第百二十四条 停車場から列車を進出させる線路には、出発信号機を設けなければならない。ただし、次の各号に掲げる線路にあつては、この限りでない。
  1. 一 転てつ器がない線路
  2. 二 当該線路の転てつ器が常時鎖錠されたものである線路
  3. 三 当該線路の転てつ器が転てつ器標識を設けた背向のものである線路(通栗閉そく式又は票券閉そく式を施行する区間におけるものに限る。)
(閉そく信号機の設置)
第百二十五条 自動閉そく式を施行する閉そく区間の始端には、閉そく信号機を設けなければならない。ただし、その箇所に場内信号機又は出発信号機を設けた場合は、この限りでない。
(警戒信号の現示設備の設置)
第百二十六条 列車の過走により他の列車又は車両と相互に支障を及ぼすおそれのある区間の始端にある常置信号機の外方の常置信号機には、警戒信号の現示設備を設けなければならない。ただし、当該区間の始端にある常置信号機の内方に安全側線又は百メートル以上の過走余裕距離がある場合は、この限りでない。
(減速信号の現示設備の設置)
第百二十七条 次の各号に掲げる常置信号機には、減速信号の現示設備を設けなければならない。
  1. 一 短小自動閉そく区間(その区間の始端に設けた常置信号機の現示する制限速度でその常置信号機の位置を遥過する列車が常用制動により次の常置信号様の位置で停止できない自動閉そく区間をいう。)の始端にある常置信号機の外方の常置信号機
  2. 二 警戒信号の現示設備を設けた常置信号機の外方の常置信号機(注意信号の現示設備を設けたものを除く。)
(誘導信号機の設置)
第百二十八条 列車又は車両がある場内信号機の防護区域内に合図によらないで他の列車又は車両を進入させる箇所には、誘導信号機を当該場内信号機の下位に設けなければならない。
(入換信号機の設置)
第百二十九条 定例の入換え(開始の時機及び区域を定めて行なうものに限る。)を行なう進路の始端には、入換信号機を設けなければならない。ただし、当該進路の転てつ器の開通方向並びに当該進路に列車及び車両のないことを確かめて入換えを行なう場合は、この限りでない。
(遠方信号機の設置)
第百三十条 非自動閉そく区間において、場内信号機及び第二出発信号機以後の出発信号機の外方には、遠方信号機を設けなければならない。ただし、当該場内信号機若しくは出発信号機の確認距離が接近する列車の非常制動距離以上ある場合又は遠方信号機を設けるぺき位置附近に他の主信号機が設けてあり、かつ、その主信号機が内方の常置信号機に停止信号を現示している間は進行信号を現示しないものである場合は、この限りでない。
(通過信号機の設置)
第百三十一条 非自動閉そく区間において、通過する列車のある停車場の当該通過列車を走行させる線路の出発信号槻(第二出発信号機以後のものを除く。)に接近する列車の非常制動距離以上の確認距離がない場合は、その出発信号機の外方の場内信号機の下位に通過信号機を設けなければならない。ただし、当該場内信号機に注意信号又は警戒信号の現示設備を設けた場合は、この限りでない。
(中継信号機の設置)
第百三十二条 自動閉そく区間において、次の各号に掲げる常置信号機をそれぞれに掲げる位置から確認できない場合は、その位置から確認できる箇所に中継信号機を設けなければならない。
  1. 一 場内信号機又は通過列車を走行させる線路に対する出発信号機 接近する列車の非常制動距離以上離れた位置
  2. 二 閉そく信号機 接近する列車の速度をその閉そく信号機の現示する制限速度まで減速できる制動距離以上離れた位置
(進路表示機の設置)
第百三十三条 場内信号機、出発信号機、誘導信号機又は入換信号機を二以上の進路に共用する場合は、その共用する常置信号機に進路表示機を設けなければならない。ただし、共用する進路の状態が類似している場合であつて運転保安上支障がないときは、この限りでない。
(進路予告機の設置)
第百三十四条 自動閉そく区間において、場内信号機又は出発信号機が進行を指示している列車の進路を外方において予告する必要がある場合は、その場内信号機又は出発信号機の外方の常置信号機と同一柱で、かつ、その下位に進路予告機を設けなければならない。
(常置信号機と転てつ器等の連動)
第百三十五条 相互関係を有する常置信号機と転てつ器及び可動橋は、相互に連動するものとしなければならない。ただし、常時鎖錠された転てつ器については、この限りでない。
(自動列車停止装置及び車内警報装置)
第百三十六条 列車(第一条第一号の簡易なる構造の鉄道を走行する列車を除く。)には、自動列車停止装置又は車内警報装置を設けなければならない。
 自動列車停止装置は、列車の前方にある常置信号機が停止信号を現示している場合に、その外方に列車を停止させるものでなければならない。
 車内警報装置は、列車の前方にある常置信号機が停止信号を現示している場合に、その外方で、かつ、列車の制動距離以上の地点から列車の乗務員に警報するものでなければならない。

附則

 本令ハ昭和四年八月一日ヨリ之ヲ施行ス
 大正十年十月鉄道省令第二号国有鉄道建設規程ハ之ヲ廃止ス
 本令施行前工事ニ著手シ又ハ竣エシタル線路其ノ他ノ建造物、車輌等ニシテ本令ニ抵触スルモノハ之ヲ改築又ハ改造シ終ル迄ハ第一条但シ書ニ依ルモノト行倣ス
 本条ノ適用ニ当リ機関車ノ運用上直ニ第五十八条及第五十九条ノ規定ニ依リ難キ場合ハ速度ニ制限ヲ加へ軌道及橋梁ノ負担力ノ範囲内ニ於テ当該条項ノ制限ヲ超過スルコトヲ得
 当該線路ニ第五十六条ニ規定スル車輌限界ニ近キ大サノ車輌ヲ運転スル時期迄ハ乗降場及荷物積卸場ノ縁端卜車輌ノ踏段又ハ床トノ空隙ヲ小ナラシムル為一時第三十七条第一項ニ規定スル距離ヲ最小一米四迄縮小スルモノトス
註 第五項ヲ適用スル場合ハ将来乗降場及荷物積卸場ノ改築又ハ之ニ沿フ軌道ノ移転ニ依リ第三十七条第一項ノ規定ニ依ルコトヲ得ル様考慮シ置クコトヲ要ス
第一図 建築限界(単位粍)
第一図 建築限界(単位粍)
第一図 建築限界(単位粍)
第二図 隧道ニ於ケル建築限界ノ余裕(単位粍)
第二図 隧道ニ於ケル建築限界ノ余裕(単位粍)
第二図 隧道ニ於ケル建築限界ノ余裕(単位粍)
第三図 標準活荷重
第三図 標準活荷重
第三図 標準活荷重
第四図 車輌限界(単位粍)
作成中
第五図 車輪ノ寸法(単位粍)
作成中
第六図 自動連結器ノ連結部ノ輪郭(単位粍)
作成中
別表第一 線路区間種別表
  1. 一 甲線
    線路名称区間
    東海道線 東海道本線(東京神戸間 横浜桜木町間 吹田梅田間)
    横須賀線(大船横須賀間)
    御殿場線(国府津、御殿場、沼津間)
    特別ノ線路
    左ノ区間中常時急行旅客列車ヲ運転スル線路
    東京垂井間
    関ケ原神戸間
    北陸線北陸本線(米原敦賀間)
    中央線中央本線(東京八王子間)
    山陽線 山陽本線(神戸下関間)
    柳井線(麻里布、柳井、櫛ケ浜間)
    特別ノ線路
    左ノ区間中常時急行旅客列車ヲ運転スル線路
    神戸明石間
    関西線城東線(天王寺大阪間)
    東北線 東北本線(東京青森間 日暮里、尾久、赤羽間)
    山手線(赤羽品川間 池袋田端間)
    常磐線(日暮里岩沼間)
    高崎線(大宮高崎間)
    特別ノ線路
    左ノ区間中常時急行旅客列車ヲ運転スル線路
    東京大宮間
    総武線総武本線(御茶ノ水千葉間)
    鹿児島線鹿児島本線(門司鳥栖間)
    赤穂線(那波西大寺間)
    根岸線(桜木町北鎌倉間)
    敦賀線(木ノ本敦賀間)
  2. 二 乙線
    線路名称区間
    東海道線 東海道本線(鶴見横浜港間 東灘神戸間 品川汐留間 目黒川鶴見間 大崎蛇窪間 川崎浜川崎間 清水清水埠頭間 名古屋堀川口間 八幡白鳥間 名古屋稲沢間貨物線 梅小路丹波口間 吹田神崎間貨物線 宮原操車場廻送線 小野浜湊川間)
    横浜線(東神奈川八王子間)
    伊東線(来宮伊東間)
    西成線(大阪桜島間 福島梅田間)
    福知山線(神崎福知山間)
    北陸線北陸本線(敦賀直江津間 敦賀敦賀港間)
    中央線 中央本線(八王子名古屋間 国分寺東京競馬場前間)
    篠ノ井線(塩尻篠ノ井間)
    山陽線 播但線(姫路和田山間)
    宇野線(岡山宇野間)
    呉線(三原、呉、海田市間)
    宇品線(広島宇品間)
    山口線(小郡石見益田間)
    山陰線 山陰本線(京都幡生間)
    舞鶴線(綾部東舞鶴間)
    大社線(出雲今市大社間)
    関西線 関西本線(名古屋湊町間 今宮大阪港間)
    参宮線(亀山鳥羽間)
    草津線(柘植草津間)
    奈良線(木津京都間)
    片町線(木津片町間 放出吹田間 巽淀川間 放出正覚寺間)
    紀勢西線(和歌山紀伊田辺間)
    東北線 東北本線(浦町、静森操車場、青森間貨物線及廻送線 日暮里尾久間廻送線 日暮里田端間貨物線)
    山手線(池袋田端間貨物線)
    常磐線(田端三河島間 隅田川支線 南千住隅田川間)
    両毛線(小山高崎間)
    上越線(高崎宮内間)
    水戸線(小山友部間)
    日光線(宇都宮日光間)
    塩竈線(岩切塩竈間)
    磐越線磐越西線(郡山新津間)
    奥羽線奥羽本線(福島青森間 滝内青森操車場間)
    羽越線羽越本線(新津秋田間)
    信越線信越本線(高崎新潟間)
    総武線 総武本線(千葉銚子間 亀戸小名木川間 新小岩金町間)
    房総東線(千葉、大網、安房鴨川間)
    房総西線(蘇我、木更津、安房鴨川間)
    成田線(佐倉我孫子間)
    鹿児島線鹿児島本線(鳥栖鹿児島間)
    長崎線 長崎本線(鳥栖長崎港間)
    佐世保線(肥前山口佐世保間)
    大村線(早岐諫早間)
    日豊線日豊本線(小倉大分間 隼人鹿児島間)
    筑豊線 筑豊本線(若松飯塚間)
    伊田線(直方伊田間)
    上山田線(飯塚上山田間)
    函館線 函館本線(函館旭川間)
    手宮線(南小樽手宮間)
    室蘭線 室蘭本線(長万部岩見沢間 東室蘭室蘭間)
    夕張線(追分夕張間)
    宗谷線宗谷本線(旭川、幌延、稚内間)
    片町線(放出正覚寺間分岐点、平野)
    総武本線(小名木川越中島間)
    白新線(新潟新発田間)
    辺富内線(御影辺富内間)
    野岩線(会津田島今市間)
  3. 三 丙線
     前二号以外ノ線路区間
別表第二以降 省略

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